SSブログ

「アトリエのきつね」 [本]

美瑛の庭にはいろいろな動物がやってきます。
小鳥たちはもちろん、アカゲラのケラオ、珍しいところではライチョウさんまで。
エゾリスのリーリン、ヤチネズミのヤッチー、となりの猫のニャジラ、月夜には多分ピョンキチも。
そして毎日のように夜回りにくるのがキタキツネのコンタリーニョです。

↓ 以下、子ども文庫風に、、

美瑛のアトリエの絵かきさんはコンタリーニョが大好きです。
むかし森で絵かきさんが絵を描いていたときにずっとはなれなかったキタキツネがいました。
そのキツネは絵かきさんから1m位はなれた所で絵を描くのをじっと見ていました。
それ以来絵かきさんはキタキツネのことが忘れられず”コンタリーニョ”と名前をつけました。
朝おきてうら庭に出るとコンタリーニョの足跡が必ずついています。
そのうち冬になって絵かきさんはコンタリーニョの食べ物のことが心配になりました。
絵かきさんは美瑛にくるたびに油揚げをうら山の小さなプンゲンストウヒの近くにおいていました。
ほんとうは野生のキツネにえさをあげてはいけないのですが絵かきさんはコンタリーニョがやせていくのが心配でならなかったのです。

ところがある日、外に出してあった肥料の骨粉の袋がボロボロになってうら山にちらかっていました。
もちろん中から骨粉が出て庭のあちこちにちらばっていました。
とても重たいふくろなんですが運べる動物を思いうかべるとキツネ以外考えられません。
また、別の日にはできたばかりのレンガ道の上にウンチをおいていきました。
ある日は苗を並べてあるカゴをひっくり返したり、いろいろな悪さばかりし続けました。
そしてとうとう、うら山のプンゲンストウヒもなぜか枯れてしまいました。
それで絵かきさんは少しかんがえてバツとしてしばらく油揚げはやらないことにしました。

でもクリスマスの日に絵かきさんは特別のごちそうのとりの油身をまたあげたのです。
私はクリスマスくらい、まあいいかなと思っていました。
ところが次の日にゴミを捨てようとうら庭に出ると生ゴミがちらかっていました。
コンポストのふたがあけられないようにレンガで重石をしていたのにふたもレンガもちらばっていました。
konta.jpg
またコンタリーニョにちがいありません。
でもこんなに力持ちだとは知りませんでした。
必ずといっていいほど恩をイタズラで返すコンタリーニョです。
それでもいつかまた絵かきさんは油揚げを裏山にせっせと運ぶと思います。

はい、絵かきさんとキツネの深いい話「アトリエときつね」でした~~~ではなくっ!
ごめん、ここまでは長~い前振り、、
そんなコンタリーニョ好きの絵かきさんにプレゼントした本です。

「アトリエのきつね」  ロランス・ブルギニョン 作  ギ・セルヴェ 絵 BL出版
kontab.jpg
ベルギーの作家さんです。
挿絵のおさえた色彩がやさしい印象の絵本でした。
物語の中に作者自身も反映されている二重構造のお話。
野生のキツネと人間の共存に思いをはせる1冊です。

そういえば以前TVでロンドンにキツネが1万匹以上になったという番組を見ました。
65%以上の人たちがキツネのことが好きと共存OKみたいなこと言ってました。
ロンドンのキツネはアカギツネといってエキノコックスなどの病原菌はないようです。

裏の絵がとても美しかったのでUPします。
kontab2.jpg


[かわいい]もう少しで今年が終わりますね。
ブログに訪問していただいた皆様、本当にありがとうございました。
ブログから広がる輪、大切に思って頑張って続けたいと思います。
皆様、どうぞ良いお年をお迎えください。


nice!(2)  コメント(0) 

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

塩麹オリーブオイル謹賀新年'13 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。